政府広報オンライン「災害時に命を守る一人一人の防災対策」によれば、災害時のために1人1日3リットルを目安に、3日分の飲料水を備えておくこと。飲料水とは別に、洗濯やトイレを流すための水も必要としています。
家族2人〜4人の場合は、18リットル〜36リットルを備蓄することになります。
では、常に2リットルのミネラルウォーターを9本〜18本程度用意しておけばよいのでしょうか？
いくつかの方法を考えてみましょう。
飲んで無くなったら買い足して補充する
日頃から飲んでいるペットボトルのミネラルウォーターを必要な容量が無くならないように、複数本入りの箱で購入した場合なら、箱の表に賞味期限（品質保持期限）を目立つように記載して、古いものから順次飲んで、飲み終わったら買い足して補充する方法です。
では、ミネラルウォーターとは、どういったものなのか？ 基本をおさえておきましょう。
一般社団法人 日本ミネラルウォーター協会の公式サイトによれば、ミネラルウォーターの製造方法は次の通りです。
日本では、食品衛生法に基づく規格基準の中にミネラルウォーター類の製造基準が定められており、その原水の基準に適合した安全な水を用いて､同じく食品衛生法で認められた製造設備で製造します｡
それでは製造工程ですが､汲み上げられた原水はストレーナーのような目の粗い濾過器を通して砂礫などの異物を除去した後、85℃30分の加熱殺菌か、またはそれと同等以上の効力をもつ殺菌、または除菌濾過を行ないます。それらの中味は充填機で容器に自動的に充填され、更に巻締機でキャップが密栓･密封されます｡このあと、容器にラベルが貼付またはヒートシールされ、ダンボール箱に詰め出荷されます｡
また、大手飲料メーカーのミネラルウォーターの賞味期限を確認すると次の通りでした。
・サントリー 南アルプスの天然水 2リットル ペットボトル → 賞味期限：24カ月
・キリン アルカリイオンの水 2リットル ペットボトル → 賞味期限：24カ月
・アサヒ おいしい水 天然水 六甲 2リットル ペットボトル → 賞味期限：24カ月
いずれも賞味期限は製造日から24カ月＝2年です。
あくまでも、製造日から起算するので、購入後に賞味期限を確認しておきましょう。
また、2年程度保存できることから、比較的安価なミネラルウォーターを備蓄することも考えられます。
ただ、備蓄用の保存水は、物置など普段目にすることが少ない場所に置くことが多く、その存在を常に意識することが少ないので、防災用・備蓄用として考えているなら、保存期間が5年、7年、10年とできるだけ長いものにした方がよいのではないかと思います。
備蓄用長期保存水を用意する
まず、備蓄用長期保存水とは、どのようなものなのかをおさえておきましょう。
農林水産省の公式サイト「長期保存水とペットボトル容器のミネラルウォーターの品質の違い」についての回答は以下のようになります。
食品衛生法では、「水のみを原料とする清涼飲料水をミネラルウォーター」と定義し、清涼飲料水の個別の成分規格や製造基準が定められています。
国産のミネラルウォーター類の一般的な製造方法は、特定水源から採取された地下水や水道水を原水として使用し、この原水をろ過した後、殺菌し、ペットボトルなどの容器に充填しています。
殺菌方法は、加熱殺菌（中心部85℃・30分間若しくは同等以上）、ろ過除菌、紫外線殺菌、オゾン殺菌などがあります。
通常販売されているペットボトル容器のミネラルウォーターと備蓄用の長期保存水で品質に変わりはありません。
なお、除菌殺菌していないミネラルウォーター類には、食品衛生法で個別の成分規格が定められており、「殺菌又は除菌を行っていない」等、殺菌又は除菌を行っていない旨を示す文言を表示することが食品表示基準が規定されています。
実際に購入を考えている商品が、どこまで上記の内容に該当するかを判断するのは難しい場合があるかもしれません。ただ、加熱殺菌処理、外部機関による証明等、検査結果書等の有無などは、おさえておくべきではないでしょうか。
ここでは、「Amazon_備蓄用保存水」でレビュー評価が4つ星以上の商品をいくつかご紹介します。
ここでは、非常用の飲料水についてご紹介しましたが、風呂・トイレ・洗濯・洗浄など、水は非常時に欠かせないツールとも言えます。
また別の記事にて、水の活用などについてご案内できればと思います。
