警察庁の公式サイト「住まいる防犯110番」によると、空き巣(侵入犯罪)の侵入口・侵入手段は、一戸建て・共同住宅(3階以下・4階以上)ともに、窓のガラス破り、表出入口の合鍵やピックキングなどの錠前開けが上位を占めています。
当たり前のように感じますが、では、皆さんは、窓や玄関、勝手口に防犯対策をしていますか?
空き巣は日常的な犯罪ですが、その対策は防災にも役立つことがあります。
たとえば、防犯ガラスや防犯用フィルムを貼ったガラスは、通常のガラスに比べて破壊されにくく、地震や水害・風害にも一定の効果が期待されます。
そこで、前述の「住まいる防犯110番」を参考に、自宅の防犯・防災対策と役立つアイテムをご紹介します。
出入口のドア・カギ対策
空き巣が出入口から侵入する方法は、カギ穴に特殊な工具を差し込んで開錠する「ピッキング」、ドアの外側からドリルなどで穴を開けて、サムターン(ドアの内側のドアロック用つまみ)をまわして開ける「サムターンまわし」、ドアと壁の間に工具を差し込んで、てこの原理でドア錠を破壊して侵入する「ドアのこじ破り」などがあります。
対策としては、サムターンにカバーを取り付けて外側からまわらないようにする方法、ピッキングを簡単に行わせないシリンダー式のディンプルキーや防犯用のカギを追加する方法、ドアの強度を高める方法があります。
具体的な商品には、次のようなものがあります。
・サムターン回し防止具
ドアの内側にあるサムターンが、開錠工具などでドアの外側からまわらないようにするカバー。
両面テープで貼り付けるだけなので、簡単に取り付けられます。
・AGENT ディンプルキー万能取替握玉 GMD-500
ピッキングに強いディンプルキー付き取替用ドアノブ。従来の水平方向以外に上部にもピンを配列した高精度のシリンダーが内蔵され、防犯性能が向上されています。キー5本付き。
ドアノブの交換については、メーカーに直接お問い合わせください。
・ドアノブカバー 防犯グッズ TANNER
ドアノブにカバーを被せて、南京錠で施錠する、2重カギ。カバーを外さないとドアノブをまわせなくするタイプです。
ドアノブを交換するより安価で防犯対策が施せます。
・セサミ スマートロック
スマホの専用アプリで施錠・開錠ができるドアロック。ドア内側のドアロックにテープで取り付けるだけなので工具などは不要。
合鍵が不要。メールアドレスで家族や友人に本商品のアクセスをシェアすることも可能。
Wi-Fiアクセスポイントを別途追加すれば、遠隔地からの操作や、Googleアシスタント、Amazon Alexaなどのスマートホーム機器との連携もできます。
窓ガラスからの侵入対策
侵入方法は、窓ガラスを破壊して、手を入れて内側のドアロックを開錠する手口。窓ガラスは、わずか数秒で破壊できるので、割れない、割れにくい対策を施すこと、2重のロックを内側から行うことが重要です。
具体的な商品には、次のようなものがあります。
・光 防犯フィルム 透明ガラス用
衝撃を加えてもなかなか破ることができないポリカーボネートを使用した防犯フィルム。
割れたガラスの飛散を防ぐ効果もあるので、地震や災害のときにも室内の被害を軽減します。
・凹凸ガラス専用防犯フィルム500 半透明
凸凹ガラス専用のポリカーボネイト製防犯フィルム。窓ガラスに貼るだけでガラスの強度を高め打ち破りや焼き破りを困難にします。
地震や災害時のガラス飛散防止フィルムとしても役立ちます。
・サッシ窓用ロック 補助錠4個セット
サッシの溝に補助錠を入れて、ツマミをまわして施錠・開錠するサッシストッパー。
・薄型ウインドウアラーム 衝撃&開放検知 2個入り
窓ガラスの破壊や衝撃と開いたことを検知して大音量で警報するアラーム。
設置は付属の両面テープで貼るだけ。きなスライドスイッチで警戒中と解除を操作するので見やすく簡単。
本体厚8mmでほとんどの窓の開閉ができます。
家の防犯は、これで完璧というものはありませんが、自助努力で被害を回避・減らすことはできます。
賃貸・持ち家、戸建て・マンションなど、それぞれの家の状況で設置できるもの、できないものがあるかと思いますが、防犯対策の方法の1つとしてお役立てください。